消毒液の取り扱い方法を知っているようで何も知らない…
どんなことに気を付ければいいの?
一言で消毒薬と言っても、段階に応じて数種類の消毒薬があります。
段階とは、効果が高いほうから順に、滅菌→高水準→中水準→低水準です。
薬品がそれぞれ分類されています。
消毒に取り掛かる前提として、菌で汚染された汚染物を洗浄します。
介助者が感染しないように手袋やマスク、場面によって防護服を使用します。
消毒液は希釈するもの、原液のまま使うものがあります。用法と用量を守ります。
種類によっては手が荒れることがあるので、やはり手袋は欠かせません。
使用期限を確認します。期限が切れているものは使わないように。
希釈後時間が経過した消毒液も効果が低下します。
消毒液による方法のほか、煮沸消毒、熱水消毒、蒸気消毒、紫外線消毒などの方法があり、適切に使い分けます。
介護実務で身近な消毒について、耳寄り情報を得ることができます。
もちろん介護福祉士試験でも役に立ちます。
試験勉強の一休みにぜひご覧ください。
問題と正答【2023年-問59】
消毒に関する問題です。
問題 59 消毒と滅菌に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 消毒は,すべての微生物を死滅させることである。
2 複数の消毒液を混ぜると効果的である。
3 滅菌物には,有効期限がある。
4 家庭では,熱水で滅菌する。
5 手指消毒は,次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
正答 3
消毒と滅菌の区別がつかないと、選択肢1・4について正誤の判別がつきません。
次亜塩素酸ナトリウムを素手に吹きかけると手が荒れるので、5は誤りだと判断できます。
消毒・滅菌
消毒と滅菌は何が違うのか比較しましょう。
消毒は菌やウイルスの数を「減らす」ことで、滅菌は「全滅させる」ことです。
実際には菌やウイルスを絶滅させるのは難しいそうです。ちょっとだけ残っても「滅菌」と言う場合があります。
滅菌作業は機械を使って行います。
<広告>
消毒の手順と注意点
消毒で最も一般的なのは液体の化学薬品を使用した消毒方法ではないでしょうか。
これを消毒液と呼びます。
一言で消毒液と言っても、段階に応じて数種類の消毒液があります。場面に応じて使い分けます。
消毒に取り掛かる前提として、菌で汚染された汚染物を洗浄します。
介助者が感染しないように手袋やマスク、状況によって防護服を使用します。
消毒液は希釈するもの、原液のまま使うものがあります。用法と用量を守ります。
種類によっては手が荒れることがあるので、やはり手袋は欠かせません。
使用期限を確認します。期限が切れているものは使わないように。
希釈後時間が経過した消毒液も効果が低下します。
容器は滅菌されたものを使い清潔にしましょう。
同一容器での頻繁な使用や継ぎ足し使用は避けます。
次亜塩素酸ナトリウムを酸性のものと混ぜると、塩素ガスが発生して危険です。次亜塩素酸ナトリウムに限らず、化学薬品を他の薬品と混ぜないようにしましょう。
消毒液による方法のほか、煮沸消毒、熱水消毒、蒸気消毒、紫外線消毒などの方法があり、適切に使い分けます。
滅菌物の注意点
滅菌物の効果には有効期限があります。有効期限は製造元や製品によって異なります。一般的には製造日から数年間です。有効期限はラベルに記載されています。使用前にラベルを確認しましょう。
また、滅菌物の保存状態によっても有効期限が変わる場合があります。滅菌物は、涼しい場所で直射日光を避けて保管し、湿気や高温を避ける必要があります。
解説
以上の知識をもとに、問題の正誤を判断します。
問題 59 消毒と滅菌に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
1 消毒は,すべての微生物を死滅させることである。
- 消毒は微生物を減らします。死滅させるのは「滅菌」です。 →誤り
2 複数の消毒液を混ぜると効果的である。
- 次亜塩素酸ナトリウムは酸性のものと混ぜると塩素ガスが発生して危険です。 →誤り
- ※消毒液は原則として「まぜるな危険!」
3 滅菌物には,有効期限がある。
- 滅菌効果は徐々に低下します。 →正しい
4 家庭では,熱水で滅菌する。
- 熱水で「消毒」する方法はありますが、「滅菌」する方法はありません。 →誤り
- ※機械を使って滅菌作業を行う必要があります
5 手指消毒は,次亜塩素酸ナトリウムを用いる。
- 手が荒れてしまうので、アルコールを使用します。 →誤り
正答 3
2023年の介護福祉士試験の記事をまとめました。
こちらの記事もご覧ください。
<広告>
まとめ
消毒は微生物を「減少」させることで、滅菌は微生物を「全滅」させることです。
消毒に取り掛かる前提として、菌で汚染された汚染物を洗浄します。
介助者が感染しないように手袋やマスク、状況によって防護服を使用します。
消毒液は希釈するもの、原液のまま使うものがあります。用法と用量を守ります。
種類によっては手が荒れることがあるので、やはり手袋は欠かせません。
使用期限を確認します。期限が切れているものは使わないように。
希釈後時間が経過した消毒液も効果が低下します。
容器は滅菌されたものを使い清潔にしましょう。
同一容器での頻繁な使用や継ぎ足し使用は避けます。
次亜塩素酸ナトリウムを酸性のものと混ぜると塩素ガスが発生して危険です。次亜塩素酸ナトリウムに限らず、化学薬品を他の薬品と混ぜないようにしましょう。
消毒液による方法のほか、煮沸消毒、熱水消毒、蒸気消毒、紫外線消毒などの方法があり、適切に使い分けます。
滅菌物の効果には有効期限があります。有効期限は製造元や製品によって異なります。一般的には製造日から数年間です。