施設入所を考え始めるとき~6つのポイント~

施設入所を考え始めるとき6つのポイント 介護の備え

おむつを替える回数が増えて夜も眠れない。もう限界!

一人で火の始末ができているのか心配!

在宅介護が限界に近づいたとき、一人暮らしをしている様子が気がかりで仕方がないとき、

同居でも別居でも、家族(介護者)としては不安が尽きません。

在宅介護が難しくなったとき、施設(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホームのこと)への入所を検討することもあるでしょう。

施設入所を考え始めるポイントは次の通りです。

  • 火の始末ができない
  • 家の外へ出たまま行方不明になる
  • トイレへ行くことができない
  • 食欲がない
  • 何度も転んで骨折する
  • 家族が介護することができない

「果たして本当に施設へ入所するレベルなのか?」

「どんな状態になったら施設を考えるのか?」

本稿は具体的に施設選びを始める前にお読みいただきたい記事です。

何を目安に施設入所を検討すべきかがわかります。

参考となる目安があれば、介護に慣れていないご家族もすぐに行動できるのではないかと思い記事にしました。絶対的な判断基準ではありませんのでご了承ください。

親御さんが居場所として「自宅」か「施設」どちらを選ぶかと聞かれれば、住み慣れた自宅を選ぶのが自然です。

困りごとに対して、生活環境を整えれば自宅での生活を続けることも考えられます。

施設を探すことになったとしても、「施設へ入所したくない。」という親御さんの気持ちもあるかもしれません。入所する方の意思を踏まえたうえで施設を探すのが大前提です。

本格的に施設を探そうと考えている方はこちらをご覧ください。

介護老人保健施設で多くの入所相談に応じた経験をもとに、入所を考え始めるポイントをわかりやすくお伝えします。

施設入所を考え始めるポイント6つ

  • 火の始末ができない
  • 家の外へ出たまま行方不明になる
  • トイレへ行くことができない
  • 食欲がない
  • 何度も転んで骨折する
  • 家族が介護することができない

以下、順に説明します。

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火の始末ができない

ガスコンロを使用している家庭は要注意です。

火事になったらご本人だけではなく、近隣の住人にも被害が及ぶ恐れがあります。

なお、IHに切り替えれば事故を防止することができます。鍋を買い替えなければなりませんが、ご本人が操作方法を理解できるならばIHを使えば安全です。IHはビルトインタイプだと高額になってしまうので、据え置き型のIHヒーターをお勧めします。据え置き型IHは10,000円程度と比較的安価で販売されています。

家の外へ出たまま行方不明になる

認知症になると居場所がわからなくなることも…

自分の家がどこなのか認識できず戻って来られなくなります。

運良く警察署員に保護される場合もありますが、自宅に戻ることができたとしてもまた外出を繰り返してしまうことも…

トイレへ行くことができない

一人でトイレへ行くことができない原因は2つあります。

1つ目はトイレへ行きたいという気持ちがあるものの体が思うように動かない場合。

2つ目はトイレへ行くことを忘れている場合。

失禁がみられるようになったらSOSのサインです。

ポータブルトイレを使うことでトイレの問題を解決できる場合があります。

どのような環境で過ごすことが望ましいのかご本人と話し合い、ケアマネジャーへ相談すると良いでしょう。

食欲がない

食欲低下は病気や老衰のサインです。体のどこかに異変があると考えます。

1~2日間といった一時的な食欲低下ならば様子を見るのも方法ですが、食欲が戻らない場合は注意が必要です。

持病がある方ならば、かかりつけ医へ相談しましょう。

普段通っている病院がなく、何の病気か全く見当がつかない場合もあると思います。

その場合は「総合診療科」で診てもらうことができます。

総合診療科が近隣にない場合は近くの内科など見当をつけて受診することになります。

ご家族が受診に付き添うことができなければケアマネジャーへ相談し、ヘルパーを手配してもらいましょう。

何度も転んで骨折する

足腰の筋力が弱るとちょっとした段差でも転びます。

加齢に伴い体力低下は避けられないのですが、つい自分でできると過信して無理をすることも…

その結果、転倒を繰り返すことがありますので、ご家族としてはご本人の意欲を尊重したうえで気にかけてあげると良いです。ご本人が「周囲の人に迷惑をかけたくない」と考えるのも自然なことです。

転び方によっては脚を骨折して入院・手術が必要になる場合があります。

入退院を繰り返せば、入院手術費用の支払いも大きな負担になります。

転倒を防止するため、自宅内の段差を解消するようなリフォームができれば理想です。

リフォームをしても転んでしまうことはありますが…

もしよろしければこちらの記事もご覧ください。

家族が介護することができない

上記5つはご本人に原因がある場合ですが、介護しているご家族が何らかの事情で介護できなくなる場合も施設入所を検討するきっかけになります。

ご本人とよく話したうえで状況を理解してもらい、一緒に施設探しを進めることができればBESTです。

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まとめ

介護施設入所の目安は次の通りです。

  • 火の始末ができない
  • 家の外へ出たまま行方不明になる
  • トイレへ行くことができない
  • 食欲がない
  • 何度も転んで骨折する
  • 家族が介護することができない

今回は施設入所を検討する目安について取り上げましたが、安易に施設入所を検討せずとも、福祉用具や介護ヘルパーの力を借りることで在宅生活を続けることができる場合もあります。

施設入所を検討する際は慎重に行いたいものです。

今回取り上げた6つのポイントを大まかに理解しておけば、ご本人にあった施設探しができるでしょう。

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