一人暮らしの高齢者が家で倒れたときにすべきこと

独居老人が倒れたときにすべきこと 介護の備え

一人暮らしをしている実家の親御さんが突然倒れました。

子であるあなたを頼りにSOSのサインが……

突然言われても何をしたらいいのか分からず困ってしまいますよね。

「今は仕事で手が離せないし、今度の日曜日に帰るから」と判断を見送ると手遅れになることもあります。

SOSを受けたときにとるべき行動を解説します。

以下便宜上、援助を必要としている親御さんを「親」、援助する立場にあるお子さんを「子」と呼びます。

親子が別居している状況を想定してお話しします。

ここでご紹介するのはあくまでも一例です。

すべての事例に当てはまるわけではありませんのでご了承ください。

「助けて―」SOS発信

親が直接電話で助けを求めることができればよいのですが、誰にも気づかれないまま身動きがとれなくなっている場合もあります。

例えば急性心筋梗塞や大腿骨骨折をわずらったときなどです。

親が自分で119番通報して救急車を呼ぶことができる場合

すぐに救急車を呼んでもらいます。

救急隊や病院が家族の連絡先を確認します。

いずれ子へ電話連絡が入ります。

問題なのはSOSできないとき

親が認知症の場合、家族の連絡先をうまく伝えられないこともあります。

このような事態に備え、子の携帯電話の番号をメモして実家の固定電話機のそばに置いておくとよいでしょう。

費用はかかりますが見守りサービスを契約するのも方法です。

おススメのサービスはこちらです。

病院へ駆けつけるべき?

子が救急隊から連絡を受けたら搬送先の病院の住所や電話番号を確認します。

病院名だけ確認した後、自分で電話番号や所在地をインターネットで調べてもOKです。

すぐに駆けつけることができれば病院へ行きましょう。

夜間であれば夜間対応の入口(守衛さんがいます)を確認します。

夜間入口はインターネットに掲載されていません。電話で確認します。

このとき必要な持ち物はありません。

余裕があれば親の健康保険被保険者証を持参できると良いのですが、その場で用意できなくても問題ありません。

手続きについては後日窓口で対応してくれます。

ここで肝心なのは無視しないことです。

連絡をくれた病院関係者に対して「連絡をしないでほしい」と突き放すのもNGです。

親子の関係は密であったり、疎遠であったりと家庭により様々。

ですが、救急隊や病院のスタッフは自らの仕事として連絡しています。

誠実に対応しましょう。

遠方に住んでいてすぐに病院へ駆けつけることができない場合は?

すぐに病院へ行くことはできないこともあります。

……このような場面でも慌てなくて大丈夫です。

電話でやり取りできるようにしておけばOKです。

即座にタクシーや飛行機に乗って無理して現地へ急行する必要はありません。

とは言っても、入院となった場合は「荷物を届ける」、「事務手続きをする」などやることがあります。

入院せず通院で済んだ場合であっても迎えが必要になることもあります。

(病院は親が「確実に」帰宅できると判断しなければタクシーの手配をしません。迎えに来るよう家族へ勧めます。)

その場で応対できなかったとしても、できる限り病院を訪れるよう仕事を調整するのが望ましいです。

遅くとも2~3日中に親元や病院を訪ねると良いでしょう。

医師から突然の連絡でビックリ

病院の医師から突然電話が入ります。

「意識消失したため当院へ搬送されました。今〇〇の状態で、食事がとれない状態です。点滴や薬を使って治療します。」

このような病状説明があります。

続けて「延命を希望しますか?」と突然質問され返答を求められることがあります。

多くの場合家族はここで困惑します。

「そんなこと急に言われても……」

病院は万が一のことを想定します。

危篤であってもなくても延命を希望するかしないかと質問される場合があります。

ここは慌てず冷静に返答します。

その場で返答に困ったら正直に「現時点では判断できません」と伝えても問題ありません。

医師の顔色をうかがう必要はありません。

家族として判断できないことを率直に伝えます。

慌てないための予防策

退院後の再発予防策として、近くに住んでいる場合は定期的に子が親の様子を見に行くと良いです。

最初は週1回でもOKです。 無理のない範囲で協力するのがポイントです。

自費負担になりますが、前述の見守りサービスでアウトソーシングすることができます。

些細な体調変化を把握できるので、短時間でも出向くことをおススメします。

どうしても出向くことができない場合、前述した見守りサービスのほか、コンセントに差し込むだけで簡単に使える見守りアイテムもあります。

次の商品は部屋にカメラがついています。「防犯」機能がメインですが「見守り」機能が付属しています。サブスクですのでコストがかかります。

高齢者の場合は親が居住する地域の「地域包括支援センター」へ相談できます。

確約できませんが、職員の方が気にかけてこまめに訪問してくれることもあります。

介護保険を利用する場合はケアマネジャーへ依頼するのも方法です。

ケアマネジャーは月に1回は自宅を訪問し様子を見てくれます。

どうしても解決策が見いだせない場合は施設入所を検討するタイミングです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

まとめ

救急車で運ばれるような緊急事態になった場合、子としては「何かしてあげなければ!」と焦ります。

しかし、実際には病院スタッフの力を借りて乗り切れることが多いです。(ただし病状によります。)

家族としてすべきことは昼夜問わず病院スタッフと連絡がとれる状態にすることです。

延命治療をするかどうか質問があったら答えられる範囲で回答します。

頭が混乱していて判断しかねる場合は「現時点では判断できません」と返答します。

病院のスタッフは命を守るために最善を尽くしてくれるでしょう。

家族としては自分事としてとらえ、「協力する」という姿勢をもって応対しましょう。

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