コミュニケーションに関する問題を解くポイントって何ですか?
コミュニケーションというと、話し方に注力しがちですが、それだけではありません。
環境を整えることも重要です。
環境とは「雰囲気づくり」とも言えます。
ケアマネ試験ではコミュニケーションに関する問題が出題されます。
日ごろ人と話すことに慣れていても、試験では失点してしまうという方も多いと思います。
迷ってしまったら、選択肢文末の「肯定文を否定文へ、否定文を肯定文へ」それぞれ逆に言い換えてみましょう。
言い換えてみると改めて正誤を判断してみると正解が見えてきます。
この記事を読めば、コミュニケーションに関する問題を苦手意識なく得点することができるようになります。
ケアマネジャー試験に一発合格した筆者が分かりやすくお伝えします。
問題と正答【2023年-問46】
面接ルールに関する問題です。
基本を押さえておけば応用が利きます。
問題を解いてみましょう。
問題の直後に正答を記載しています。
問題46 面接場面におけるコミュニケーション技術について、より適切なものはどれか?3つ選べ。
1. 面接を行う部屋の雰囲気や相談援助者の服装などの外的条件は、円滑なコミュニケーションのために重要である。
2. 相談援助者とクライエントの双方が事態を明確にしていくことが必要である。
3. クライエントが長く沈黙している場合には、話し始めるまで待たなければならない。
4. 面接の焦点を的確に定めることは、面接を効果的に実施する上で重要である。
5. 傾聴とは、クライエントの支援計画を立てることである。
1・2・4
肯定否定を逆に言い換えると正解が見える
面接技法というものは確かに存在します。
ケアマネ試験にも出題されます。
本稿では面接技法について説明しません。
要するに、根っこの考え方は「自分がされたくないことは人にしない」です。
試験問題では、一瞬迷ってしまうような際どい選択肢がありますが、逆に言い換えると「自分がされたくないこと」になる場合があります。
逆に言い換えるとは、選択肢の文末を「否定は肯定へ、肯定は否定へ」それぞれ変化させることです。
例えば…
といった具合です。
言い換えをして「されたくないこと」に当てはまれば、その選択肢は正解になります。
言い換えをして「されたくないこと」に当てはまらなければ、その選択肢は誤りになります。
本問で具体的に見てみましょう。
1.面接を行う部屋の雰囲気や相談援助者の服装などの外的条件は、円滑なコミュニケーションのために重要である。 ⇔ 重要ではない。
→重要じゃないかと聞かれれば、そんなことはなく、重要ですよね。服装にも気を遣ってほしいです。
→〇正しい
2.相談援助者とクライエントの双方が事態を明確にしていくことが必要である。 ⇔ 必要ではない。
→必要でないとは言えません。事態を明確にするに越したことはありません。クライエントを置き去りにしてはいけません。
→〇正しい
3.クライエントが長く沈黙している場合には、話し始めるまで待たなければならない。 ⇔ 話し始めるまで待たなくてもよい。
→これは微妙なところですが、お互い沈黙していては前進しません。話しかけてほしいです。
→×誤り
4.面接の焦点を的確に定めることは、面接を効果的に実施する上で重要である。 ⇔ 重要ではない。
→重要でないとは言えません。面接の焦点(論点)が合っていなければ、話はまとまらないでしょう。むしろ重要なことです。「クライエントを置き去りにしない」です。
→〇正しい
5.傾聴とは、クライエントの支援計画を立てることである。 ⇔ 支援計画を立てることではない。
→傾聴=支援計画立案ではありません。
→×誤り
いかがでしたか?
用語の意味を問う選択肢5だけは違った解き方になるかもしれません。
しかし、他の選択肢は文末を「否定⇔肯定」を言い換えるだけで正誤の判断がしやすくなったのではないでしょうか。
一度試みただけではピンときませんが、改めて同じような問題をこの解き方でチャレンジすると、徐々に慣れてきて正解する確率が上がってきます。
問題を解くことへの抵抗も薄れてくるでしょう。
これは問題のクセを把握する方法と対策です。
面接技法をはじめ、コミュニケーションに関するあらゆる問題に応用できます。
ぜひお試しください。
解説
前章でほとんど解説は済んでしまったのですが、この章で補足します。
確認の意味でご覧ください。
問題46 面接場面におけるコミュニケーション技術について、より適切なものはどれか?3つ選べ。
1. 面接を行う部屋の雰囲気や相談援助者の服装などの外的条件は、円滑なコミュニケーションのために重要である。
〇 正しい
面接では雰囲気を良くする工夫が必要です。
2. 相談援助者とクライエントの双方が事態を明確にしていくことが必要である。
〇 正しい
事態を明確に「しない」よりは「した」ほうが良いです。
3. クライエントが長く沈黙している場合には、話し始めるまで待たなければならない。
× 誤り
クライエント(ご利用者)が思うように言葉が出ないとき、待つことが大切です。
本問の場合、理由は問わず「何が何でも待たなければならない」というニュアンスなので誤りです。
4. 面接の焦点を的確に定めることは、面接を効果的に実施する上で重要である。
〇 正しい
選択肢2と同じ考え方です。話題の論点を明確にします。
5. 傾聴とは、クライエントの支援計画を立てることである。
× 誤り
傾聴は「耳を傾けて、人の話をよく聴くこと」です。支援計画とは関係がありません。
正答 1・2・4
おさらい記事はこちら
以下のリンクから、お好きな記事へアプローチすることができます。
ぜひご活用ください。
まとめ
コミュニケーションに関する問題の解き方についてお伝えしました。
問題文を読んで迷ってしまったら、選択肢文末の肯定文を否定文へ、否定文を肯定文へ、それぞれ逆に言い換えてみましょう。
言い換えてみると改めて正誤を判断してみると正解が見えてきます。
この記事がお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。